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人事評価制度の重要性と緊急性について

2017.2.19.

下記はある会社の人事担当者の声です。

 ・「当社の制度の実態や人材課題を考えると人事制度の整備はとても重要だが、
   緊急性を考えるとどうしても優先度は低くなる」
・・・とのこと。
これは、制度不備や人材課題が現に発生しているとしても、それがすぐに会社の業績に直結するか
というと、必ずしもそうではないことが一番大きな理由だと思います。
また、人材育成は目で見えません。1年前・半年前を振り返って、漠然と「一生懸命頑張るように
なった。ミスをしなくなった。コミュニケーションが取れるようになった・・・」と感じるだけで、
それが経営的にどのような影響を及ぼしているのかを知る術がない(*)ことも原因のひとつかもしれ
ません。
(*)~人材育成のフォア意を可視化し指標化する方法はあります。別途改めてご紹介致します。
しかし、制度改善や人材育成の取り組みは継続してこそ意味があります。
会社課題や人材課題を解決する仕事ぶりを示し実践することで「人材育成・企業体質の改善・業務
品質の向上」につながります。
また、人材と仕事の観点から発生する様々なリスクを未然に防ぐという「リスク管理」の切り札に
もなります。
このように人事制度の整備や人材育成は「緊急性」「重要性」共に高いものです。
緊急性は「業績にすぐに影響しない」こともあり、あまり高くないように見えますが、目に見えない
様々な機会損失が発生し続けているのが多くの会社の実態です。
誤解を恐れずに言うならば、人事評価制度は業績向上が狙いです。
もちろん、人材育成をないがしろにするわけではありません。
会社の戦略を“人”といった観点から具体化(制度化)して、それを支えて(運用)、結果として新た
な付加価値を実現するものが人事評価制度なのです。
ですから、「人材育成」だけで安心するのではなく、その先の「業績向上」までも求めるのが人事
評価制度です。(このことからも人事評価制度はとても緊急性・重要性ともに高いものなのです)
大切なのは、理念・ビジョンに適うこと。そして、それが社員の行動規範・指針に落とし込まれ、
あるべき仕事ぶりとして整理され、それらが人事評価制度と連動していることです。
これらの実現に必要不可欠な考えであり、かつ、人事評価制度の緊急性・重要性のひとつの根拠と
して「企業競争力との関係性」についてご紹介しますと・・・
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組織対応スピードは企業競争力を決定づけます。
人事評価制度は、企業競争力強化に必要不可欠な制度です。
特に、企業間競争は「正しい戦略の保有と、それを実現する組織対応スピード」で決定付けられ
ます。
「正しい戦略の保有」については別の機会に譲るとして、今回注目したいのは組織対応スピード
です。全ての社員の業務対応スピード(マネジメントスピード)です。
例えば、今までの半分の時間で、
・「意思決定ができたり、顧客のニーズに対応できたり、商品・サービスが開発できたり、
  納品ができたり、社員のスキルアップができたり」・・・
このような状態を作り出せば、企業間競争において圧倒的に優位に立つことができます。
(もちろん「半分の時間」とは言葉の綾で1割減でも2割減でも構いません)。
仮に「○○商品の新規開発を1年以内で実現する」といった戦略目標を掲げたとしても、この実現
に向けて、組織としてどれだけのスピードで対応できるかが大きなポイントになります。
1年以内に実現できなければ、多大な機会損失を蒙ってしまいます。
それどころか、ライバルとの競争にも負けてしまうかもしれません。
だからこそ、組織の対応スピードは生産性に大きく影響し企業競争力を決定付けるのです。
そして、組織の対応スピードを徹底的に高め、仕事の生産性を上げるための手段として「人事
評価制度」があるのです・・・・・
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だからこそ、人事評価制度の整備はとても優先度(緊急性・重要性)が高いのです。
ただ単に、社員の処遇決定の道具のような意識と取り組みでは、永久に“本当”の意味での人材育成も
業績向上も実現できません。

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