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人事評価制度と経営戦略(3/4回目)~★人事評価制度をリスク管理の切り札として捉える

2017.1.28.

人事評価制度では、会社の課題・人材の課題(先々で発生する可能性のある課題も含めて)
を整理し、それを評価項目として定め、その課題の解決につながる仕事ぶりを評価基準とし
て整理します。
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要するに、先々で発生するであろう課題・問題の解決方向性や方法を評価項目と評価基準に
リンクさせます。
ですから、人事評価制度はリスク管理の手段としての機能があるのです。
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リスク管理で大切なことは、日々の問題意識の積み重ねです。
この問題意識はまさに各人の仕事ぶりの中から醸成していく必要があります。
そしてその仕事ぶりを表したものが評価項目であり評価基準なのです。
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例えば、
 ・自分の仕事ぶりを評価項目「部下指導力」といった観点から振り返ると、
現状のレベルは5段階評価の3点である。この現状に甘んじて、何もしない
とどうなるか(自分・部下・組織にとって発生するデメリットは何か)。
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あるいは、
 ・A部門では、評価項目「手戻り業務(ミス・クレーム等によるやり直し業務)
比率」が他部門と比較してかなり高い。これは何故か、このままだと先々で
どのような問題が発生するか、部門としての今期売上目標にどのような影響
を及ぼすか・・・など
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このように、評価項目・評価基準と自分・部下・部門などの仕事ぶりの実態を比較して、そ
こから課題・問題点を見出し、先手先手で改善していくことが大切です。
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更に、評価項目「問題解決力」を例にとってご紹介しましょう。
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問題解決力の定義を「現状とあるべき状態のギャップを適切に認識し、ギャップ発生の根本
問題を特定化し、その解決に向けた改善策を整理し実行する」(この定義は一例です)とし
ましょう。
このような仕事ぶりがキチンとできれば、おそらく先々で発生する障害事項(リスク要因)
は格段に減るのではないでしょうか。
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すなわち、評価基準(≒あるべき仕事ぶりを示したもの)と自分・部下・部門の仕事ぶりの
実態を比較して、そこから課題・問題を見出し、先手先手で対応していくことができます。
人事評価はまさに自社の課題や問題の解決のヒントが凝縮している宝物(改善の宝庫)なの
です。
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人事評価制度をリスク管理の有効な手法・手段として全社員が活用することで「リスクの先
取り→機会損失の防止→生産性の向上」という善の循環が回り始めるのです。

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