2016.9.2.
■人事評価制度とは一体何なのでしょうか?
単純に規則や規程といった観点から見ると「社員の仕事ぶりを評価し賃金などの
処遇に反映させる制度」です。
言ってみれば、社員の仕事ぶりに応じて、その見返りとして賃金を支給するため
の制度です(もちろん賃金だけではありませんが)。
しかし、本質は違います。
あくまでも「人材育成・組織活性化・業績向上」が人事評価制度の本質です。
人材育成だけでも、組織(職場)の活性化だけでも、業績向上だけでもありません。
また、よく「人事評価制度=人材育成」と言いますが、人材育成のその先、
すなわち「業績向上」までをも求めるものこそが人事評価制度なのです。
■人材育成とは一体何なのでしょうか。
スキルアップやモチベーションアップへの取り組みは人材育成そのもので、
社員にとっても会社にとってもとても大切ですが、もっと根本としての意味で
言うならば「つなげていくもの」なのです。
人を育てることで、会社(自分)の「思い」を脈々とつなげていくのです。
それが未来に向かって継続することで、習慣となり、伝統となり、風土となり、
社員と会社の成長をサポートするのです。
このような観点で人材育成を捉えると、スキルアップ策もモチベーションアップ
策も従来とは全く違ったものになるのではないでしょうか。
自社の「理念」「ビジョン」を社員の「行動規範」までブレークダウンし、
そして社員のあるべき意識と仕事ぶりを具体化するものこそが「人事評価制度」
なのです。
従って、人材育成の重要な手段としての人事評価制度と共に、自社の戦略実現に
向けた実践的で中心となるシステムなのです。
「神は細部に宿る」、これはドイツのある建築家の言葉ですが、ひとつひとつの
細かい仕事ぶり評価基準に、人事評価制度の本質、人材育成の本質が具現化して
いるような制度を作りたいものです。